陰陽五行の話



養生における種々の禁止事項(医心方より)

1. 射精をしてはいけない。寿命を縮めるらしい。(これはノーコメントですが。)

2. 大食してはいけない。あらゆる気血の流れが停滞しふさがってしまうから。腹八分にしましょう。美容と健康のために。

3.大きな溜息をついてはいけない。精気がもれる。実際そばで溜息を漏らされると嫌な感じもするし、何かやるせない雰囲気がでてしまう。

4.長時間立ったままでいてはいけない。体をコントロールする神が疲れてしまうから。

5.暖かくしすぎていけない。髄や骨が消耗する。

6.飲みすぎは膀胱が忙しくなってよくない。

7.長く寝すぎるといけない。精気を閉ざしてしまうから。

8.冷えすぎはいけない。皮膚や肉が傷つく。

9.長く見つめたままでいてはいけない。目がただれる。

10.長く語るのは良くない。舌が乾く。

11.長時間座ったままでいるのはいけない。気逆になる。あえぎ、嘔吐、しゃっくり、めまいなどの症状がでてくる。

12.熱いものを食べてはいけない。五気(風・熱・湿・燥・寒)のバランスがくずれる。

13. 咳や唾を出してはいけない。体の栄養分が奪われる。

14.人を恨んだり激しく怒ってはいけない。五臓の神に悪影響をおよぼす。

15. 睡眠をとりすぎるといけない。神が気ままになって心身コントロールができない。

16.寒食(冷えたものを食べる)してはいけない。結聚ができる病気になる。

17.鼻水を出してはいけない。

18.大げさに喜びすぎてはいけない。五臓の神が出て散ってしまう。

19.遠くを見てばかりいてはいけない。神や気を疲れさせる。

20.長時間、聞いてばかりいてはいけない。聡明さが失われる。

21.生のものをそのまま食べてはいけない。胃腸を害する。

22. 大声で叫んだり呼んだりしてはいけない。魂魄を脅かす。

23.長時間歩いてはいけない。筋骨が疲れる。

24.長いこと思い続けてはいけない。自失して恍惚となる。

25.酒に酔ってはいけない。生気を害する。

26. 慟哭してはいけない。五臓をコントロールするそれぞれの神に悪影響を及ぼす。

27. 五味の味覚に溺れ美食にふけってはいけない。胃腸を害する。

28. 長時間馬に乗り続けてはいけない。気血の巡りが悪くなる。

と、28項目を読み終えると、難しく思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、内容的にはそれぞれうなずけるものではないでしょうか。この「医心方」は「新羅法師方」といわれる新羅の独自的漢方が、日本に引用されて伝わったとされています。 どうぞご参考いただいて精進されますように…。