陰陽五行の話



気の流れと鬼神のお話(1)

神に仕えて神楽・祈祷を行い、または神意を伺って神託を告げる者を巫女(シャーマン)といいます。「巫」の字の上の横線が天、下線が地を表します。なかの「人」は踊るシャーマンで、天地を結ぶ縦線は神の降臨を意味します。
この「シャーマン」は古代的な神憑りの方法で天地の災害や吉凶禍福を占っていました。もちろん恋愛成就のための儀式も行っていました。陰陽師として知られる阿倍清明(921‐1005)も鬼神を自在に使いこなしたということです。  

その鬼神ですが、「鬼なるもの陰の霊 神なるもの陽の霊」とされています。陰なる鬼神には善なるものと悪なるものがあります。 鬼神は、形はありませんが人為的な行為を超人的にすることができます。彼らは宇宙の間に充満していて盛んに人と交渉しますが、善よりも悪事を施すことの方が多いです。鬼神の人との交渉は一般に「祟る」「憑依する」といわれる方法で鬼神が人に依ってきます。
それも、元気旺盛な人には来ず、元気衰えて陰の勝る時をうかがって憑依するのです。つまり、自分自身の気の流れをスムーズにしてストレスをためず、健康な精神と体を維持させることが悪い鬼神から逃れる方法です。

また、邪気から身を守る方法としては「息を止める」方法があります。鬼神が人間に憑依する場合、口から入り込もうと思っています。映画「千と千尋の神隠し」の中で、俗の世界から八百よろずの神々が集まるところに向かう橋で、千が息を止めて歩いていたのを覚えているでしょうか。もし、ぞくぞくと不思議な妙な気を感じたら、息をとめてその場から離れてください。 まだまだ鬼神の話は続きますが続きは次回に…。